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境界性パーソナリティ障害に効く薬は?

境界性パーソナリティ障害に効く薬は?

 

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心の病に効果のある薬は多く存在しますが、境界性パーソナリティ障害に効く特定の薬は現在はありません。

 

しかし、境界性パーソナリティ障害の数ある症状に(衝動性や精神的不安定)に効果がある薬はあります。

 

ですので境界性パーソナリティ障害そのものを治療するのではなく、それぞれの症状を改善するために、それらの症状に合った薬で治療を行うのです。

 

境界性パーソナリティ障害ではうつ病や精神不安などの心の病を合併する場合が多いので、それらの病に対する薬物療法が実施されます。

 

 

なぜ心の病になるの?

 

人間の脳は140億個もの神経細胞からできています。個々の神経細胞はシナプスで継っていて、神経伝達物質の放出とその作用を受けることで、様々な信号の伝達のやりとりをしています。この信号のやりとりが何らかの原因によって、トラブルが発生すると様々な心の病が発症すると言われています。

 


シナプス(Synapse)は、神経細胞間あるいは筋繊維(筋線維)、神経細胞と他種細胞間に形成される、シグナル伝達などの神経活動に関わる接合部位とその構造である。化学シナプス(小胞シナプス)と電気シナプス(無小胞シナプス)、および両者が混在する混合シナプスに分類される。シグナルを伝える方の細胞をシナプス前細胞、伝えられる方の細胞をシナプス後細胞という。
Wikipedia

 

 

 

脳内伝達物質とそれらに効果のある薬の作用

 

セロトニン

大脳基底核や視床下部にあり、精神の安定を担っています。セロトニンが不足すると不安やうつ、パニックの発作、不眠などの症状が発生しやすく、衝動性や攻撃性が増加すると言われています。
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)はシナプスの接合部分にあるセロトニンが神経細胞に再吸収されるのを阻止し、脳内のセロトニンの濃度を上昇させセロトニンの効果を改善します。

ドーパミン

大脳基底核や大脳皮質の前頭前野、帯状回にあって何か行動する時にやる気を発揮する働きがあります。ドーパミンが少なくなると、行動性が低下し記憶力の低下や無気力状態に陥りやすくなります。
例を上げるとパーキンソン病の患者は脳内にドーパミンが非常に少なくなっています。反対にドーパミンが多すぎると幻覚が見えたり過剰な動作を抑制出来なくなります。統合失調症の治療に使われる薬(抗精神病薬)はドーパミンの効果を抑えるものがほとんどです。

ノルアドレナリン

ストレスにさらされた時に脳幹、大脳辺縁系、脊椎から分泌される物質で、交感神経に働きかけ精神の興奮や覚醒をさせる働きがあります。副腎皮質からもホルモンとして(副腎皮質ホルモン)分泌され血圧や心拍数の上昇、ストレスに対する態勢をつくります。
SNRI(セロトニン、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)はシナプスにあるノルアドレナリンが神経細胞に再吸収されるのを阻害することで、ノルアドレナリンの濃度を上昇させノルアドレナリンの働きを改善します。

ギャバ(GABA)

γアミノ酪酸(ガンマアミノらくさん)というアミノ酸の一種で、大脳内の海馬、小脳、脊髄などに分布していて、神経を沈静化する効果があります。
抗てんかん薬の中にはギャバ(GABA)を増加させる作用があるものもあり、不安やけいれんを抑制する効果があります。







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